■パズルのピース、空白のまま
「母親と、“モノ”である子種によって自分が生まれている感じがすごく嫌で。そこにちゃんと人がいた、と感じたい。だから私は一度でいいからドナーに会いたい」
東京都の石塚幸子さんが、父親と血がつながっていないと知ったのは23歳のころ。
「今まで信じてきたことやアイデンティティーが崩れた時、それをもう一度立て直すには、自分を形づくるパズルのピースを埋めていくことが必要。ドナーの情報がわからなければ、パズルは空白のままで再構築できないのです」

■どんな法案?
今回の法案は、夫婦以外の第三者を介する生殖補助医療の提供に関して、基本理念や国の責務などを定める。ドナーから提供を受けたことで生まれた子の親子関係については、次のように規定している。
・女性が、自分以外の女性から卵子の提供を受け、子どもを妊娠・出産した場合は、出産した女性を子どもの「母」とする
・妻が夫の同意を得て、夫以外の子種の提供を受けて出産した場合、夫はその子が嫡出であることを否認できない
一方で、法案はドナーに関する情報の保管や、ドナー情報の子どもへの開示手続きについては定めず、「おおむね2年をめどに検討」との記載にとどまる。第三者を介する生殖補助医療を受けられる人やドナーになることができる人の要件、ドナーと生まれた子の法的関係などについても規定がない。
この附則に対し、石塚さんは「順番がおかしいのでは」と首を傾げる。
「ドナーを介した生殖補助医療に法的なお墨付きを与えるのであれば、出自を知る権利を保障する制度の運用や、ドナーの要件などについての議論も同時に進めるべきです。2年の間にも、技術を使って生まれる子どもたちがいる。(出自を知る権利を)『認めるか否か』の検討から始めていては遅いのです」

引用元: https://girlschannel.net/topics/3075099/続きを読む